わちゃぴの音楽教室

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【Quick Lesson】ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ【ブルース・Part12】Ray Bryant 01【YouTube連動】

「ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ」ブルースフレーズの【Part12】です。

今回はRay Bryantのフレーズを紹介しましょう。

 

 

はじめに

今回はこのようなフレーズです。

 

これは『Me and the Blues』というソロピアノの曲でのアドリブの一部です。

この曲は「Key=G」のブルースです。

この譜面の1小節めのフレーズを解説したいと思います。

このフレーズはドミナントである「D7」で弾かれているのですが、実はトニックでもサブドミナントでも使えるフレーズです。

譜面では非常に難しそうですが、今回はこの中のパーツだけを覚えましょう。

 

フレーズの分析

ではフレーズを細かく見ていきましょう。

 

これだけ見るととてもややこしそうですが、最後の「A♭7」を除けば非常にシンプルにできているフレーズです。

 

このシンプルなパーツがそのままオクターブずつ下がっていってるだけです。

今回はこのパーツだけを解説します。

 

これは主にブルースで使われるブルーノートスケールと呼ばれるものです。

Gメジャースケールに【♭3】【♭5】【♭7】のブルーノートを加えたものになっています。

しかしブルースということで、トニックは「G△7」ではなく「G7」ということになります。

よって【△7】の音を使うことはまずありません。

 

今回覚えたいパーツを度数で見るとこのようになっています。

まず「G7」の【5th】と【♭3rd】を同時に弾き、【9th】【Root】と単音で下行します。

次にまた和音で【9th】と【♭7th】を弾いたあと、単音で【6th】【5th】と下行するだけです。

度数などから見ても、このパーツは明らかにトニックの「G7」で使うべきフレーズというのがわかります。

これをRay Bryant は「D7」で使っていたというわけです。

 

ブルースはこのように、トニックで使うべきフレーズをサブドミナントにもドミナントにも使うことがよくあります。

 

たとえば「G」のブルースならトニックの「G7」に Gマイナーペンタトニックがよく使われます。

しかしサブドミナントの「C7」でも、ドミナントの「D7」でも、かまわずGマイナーペントニックだけを弾いていればそれなりに聞こえるでしょう。

 

たとえば今回のパーツを全てのコードに使ってみましょう。

 

それほど違和感がないのではないでしょうか。

本来ならそれぞれのコードに合わせたスケールを使うべきなのですが、ブルースは許容範囲が広く、トニックで使うべきフレーズだけでずっと押し通すことができます。

 

他のキーで見てみよう

では他のキーでも見てみましょう。

 

これは「C7」で使うパーツです。

まず「C7」の【5th】と【♭3rd】である「ソ」と「♭ミ」を同時に弾き、【9th】【Root】である「レ-ド」と単音で下行します。

次にまた和音で【9th】と【♭7th】の「レ」と「♭シ」を弾いたあと、単音で【6th】【5th】である「ラ-ソ」と下行するだけです。

 

覚えるための練習法

ひとつずつ順番に覚えるのもいいのですが、まとめて12個を覚える練習法を紹介しましょう。

 

これを時計回りに全部7thコードのまま進んでいきます。

これで12個全ての7thコードで今回のフレーズがマスターできるはずです。

キーが2小節ごとに変わることになりますが、あえて調号ではなく臨時記号で書いてあります。

左手はRay Bryantが弾いていたように白玉にしましたが、オクターブではなく【Root】と【7th】を弾いています。

 

※ 「カラオケ音源」と「MIDIデータ」を貼っておきますのでご自由にダウンロードしてお使いください。

 

 

カラオケ音源↓

 

MIDIデータ↓

バリエーション

今回のフレーズを少し変えるだけでいろんなバリエーションが得られます。

 

今回のフレーズは3連符でしたが、このように8分音符にしても使えます。

 

今回の主旨とは違うのですが、実はこのように「Dorian」を使うべきところでも使用できます。

ここでは「Key=F」の【 Ⅱ 】である「Gm7」に使ってみました。

 

2つだけ紹介しましたが、このように音やリズムを少し変えるだけで多くのバリエーションを作ることができます。

 

さいごに

というわけで今回はRay Bryantのブルースフレーズを紹介してみました。

ブルースにおけるトニックのフレーズでしたが、サブドミナントにもドミナントにもそのまま使えるので、覚えておくと役に立つと思います。

速いテンポでもわりと弾きやすいので、飛び道具的にも使えるのではないでしょうか。

ぜひ試してみてください。

 

今回の解説動画はこちら↓

 

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