優れたJazzミュージシャン達は、ピックアップでもとてもかっこいいソロを聴かせてくれます。
そんな素敵なピックアップソロを集めてみました。
今回は「Miles Davis編」です。
※ピックアップソロの詳しい説明はこちらの記事を参考にしてください。
ではさっそく見てみましょう。
It Could Happen To You
「Key=E♭」の「 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 」からアタマの「 Ⅰ 」につながるピックアップです。
難しい音を使うわけでもなく、音数の少ないシンプルなフレーズです。
音色も含め、とても渋くてかっこいいと思います。
Four
これも「Key=E♭」の「 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 」からアタマの「 Ⅰ 」につながるピックアップです。
ピックアップの2小節めアタマを休符にして8分ウラから入り、またすぐ休符になるところが面白いフレーズです。
あえて流れを止めるのもありということがわかります。
On Green Dolpin Street
これも「E♭」で終わり、アタマの「E♭」につなげるフレーズです。
ただスケールを下行しているだけの、これまたシンプルなフレーズです。
ピックアップで他の楽器はブレイクしているのに、トランペットだけは音を延ばしたままピックアップに入っていくのが意表をついて面白いですね。
If I Were A Bell
これは「Key=F」ですが、アタマのコードが「G7」という少し変わった曲です。
ピックアップは「F」のメジャースケールをブルーノートの【♭3th】と【♭5th】を含めながら上行しているだけです。
これもリズムで意表をついている感じです。
ピックアップで上行したら次の小節は1拍めアタマで入るのが普通だと思いますが、また流れを切るようにアタマを休符にしています。
使う音は普通でも、リズムを一工夫するだけでとても面白いフレーズになるといういい例です。
Salt Peanuts
「Key=F」のとてもテンポの速い曲です。
ピックアップは「C7」のフレーズですが、【9th】の「レ」が入ったり【♭9th】の「♭レ」が入ったりしてスケールは特定できません。
強いて言うなら、ピックアップの1小節めは「ミクソリディアン」、2、3小節めは「コンディミ」、4小節めはまた「ミクソリディアン」といった感じでしょうか。
1小節めの「#ド」はクロマチックアプローチなので、テンションと解釈するべきではないでしょう。
これもリズムが面白いフレーズです。
ピックアップの3、4小節めでまた流れを止めるような休符が入ります。
さいごに
Miles Davisのピックアップをいくつか紹介しました。
難しい音を使ったりしなくても、リズムなどを工夫するだけで多くのバリエーションが作れるということがよくわかったと思います。
ピアノとは違って、管楽器ならではのロングトーンを使ったフレーズなどもありましたが、リズム的なアイディアはいろいろと使えると思います。
ぜひいろんな楽器で試してみてください。
今回の解説動画はこちら↓
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鍵盤楽器がとにかくたくさん入った素晴らしい音源です!!
ブログやYouTubeで使っているRhodesの音は全てこのKeyscapeを使用しています。
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