わちゃぴの音楽教室

初心者向けの作曲方法を紹介しています♪

編曲 #43 【簡単!おしゃれなバッキング♪】コードの中の1音を動かし新たなラインを作る【YouTube連動】

 

 

はじめに

コードが進行するとき、トップノートなど横のラインが綺麗につながるように考えるのは大事なことです。

 

例えばこのようなコード進行のとき、トップノートが下行するラインを作ってあげるとスムーズに聞こえます。

下の譜面はトップノートだけを取り出したものです。

この例では1つのコードに1つのボイシングしか弾いていません。

もちろんこれがもっとも一般的なバッキングです。

初心者の方は特にこのような弾き方しかしていないことが多いと思います。

しかし、1つのコードに1つのボイシングでなければならないということはありません。

 

今回はこのようにコードが進行するときの動きではなく、1つのコードの中で音を動かし横のラインを作る方法を解説しましょう。

これを見てください。

 

先ほどの例とは違い、それぞれのコードの中にいろんなラインがあることがわかると思います。

下の譜面は、それぞれのコードの中で動いたラインだけをシンプルな形で取り出したものです。

「G7」だけはコードの中の2音が動いていますが、他のコードはトップノートの1音だけが動いているのがわかると思います。

今回はこのように初心者でもすぐ使えるよう、コードの中の1音だけを動かすテクニックを紹介しましょう。

 

このように、コードの中に新たなコードを作って動かすようなものは今回は取り上げません。

あくまでも元のコードの中の1音だけを動かしていきましょう。

 

よくある動かし方

4thから3rdへ動かす

このようにメジャーコードでは【4th】から【3rd】の動きを作ることができます。

これも先ほどと同じように、下の譜面は動かした音だけを表示してあります。

「G7」と「C△7」の両方で【4th】から【3rd】という動きをつけました。

もちろんどちらのコードでも【4th】はアボイドノートですが、このぐらいの短い音価なら気にする必要はありません。

ちなみにマイナーコードでは【4th】は【11th】というテンションとして解釈するので、ここには含めません。

 

テンションリゾルブを使う

テンションリゾルブとは、テンションがコードトーンに解決することです。

メロディーに使われることが多いのですが、このようにコードバッキングにも使うことができます。

「Am7」では内声で【9th】から【3rd】、「Dm7」では【9th】から【Root】、「E7」では【♭13th】から【5th】、4小節めの「Am7」では【11th】から【3rd】に解決しています。

 

テンションを動かす

これは非常によく使われる定番のテクニックです。

「G7」のトップノートで【13th-♭13th】とテンションを動かし、それが【5th】に解決するという半音で下行するラインを作っています。

 

もう1つ見てみましょう。

 

これもとてもよく使われます。

「Bm7(♭5)」は【11th-♭5th】というテンションリゾルブですが、「E7」にはトップノートに【#9th-♭9th】というラインがあります。

そしてそれが「Am」の【5th】に綺麗に解決しています。

 

コードトーンだけを使って動かす

これはコードトーンしか使わないので、最もぶつかることが少ない安全な方法です。

トップノートがコードトーンに沿って動いています。

転回しているだけのようですが、動いているのはトップノートの1音だけです。

4声のコードをそのまま転回させるより、かなり弾きやすいと思います。

 

クリシェラインを作る

これも定番のテクニックです。

「Am」と「Dm」で半音下行のクリシェを使っています。

この譜面のように、ただ「Am」、「Dm」としか表記されていないときでも自由に使って大丈夫です。

ちなみに「E7」はクリシェではなく【♭13th】から【5th】のテンションリゾルブです。

 

左手に使う

これまで見てきた方法はピアノの左手にも使えます。

 

このように右手でアドリブするときのバッキングに使うと、同じコードだけを弾くよりも変化がついてセンスよく聞こえます。

「E7」では【#9th】から【♭9th】という動きをつけ、「Am」では半音下行のクリシェを使ってみました。

 

ぶつかるときの使い方

ここまでいろいろ見てきましたが、これらはJazzのスタンダードを演奏するときのようにテンションが指定されておらず、自由に演奏してもよい場合に有効なテクニックです。

テンションが指定されていたり、Popsのようにメロディーがしっかり決まっている場合は注意が必要です。

しかしそのような場合でも使い方はいろいろあります。

 

たとえばこのように「G7(♭9)」とテンションが指定してある場合を見てみましょう。

まず上の譜面は【♭9th】はキープしつつ、それとぶつからない音を動かすという方法です。

この場合は【♭13th】から【5th】に動かしています。

下の譜面はいきなり【♭9th】とはぶつかる【#9th】から入っていますが、すぐに指定された【♭9th】に動いています。

【#9th】の音価が非常に短く、そして指定された【♭9th】の音価のほうが圧倒的に長いので、ぶつかっているようには聞こえないと思います。

 

※理論的に【#9th】は「#ラ」が正しいのですが「♭シ」で記譜されることのほうが多いのでここでは「♭シ」にしました。

 

これはメロディーが【♭13th】の場合です。

上の譜面は【♭13th】をキープしつつ、内声に【#9th】から【♭9th】という動きを作っています。

下の譜面は、内声に【♭9th】を入れてあります。

そしてトップノートにメロとぶつかる【♮13th】を一瞬使いますが、すぐに【♭13th】に動いています。

しかし確実にぶつかってはいるので、これをよしとするかどうかは自分で判断するしかありません。

 

※先ほどは【#9th】を「♭シ」としましたがこのボイシングでは「♭シ」と「♮シ」が混在して見にくいので「#ラ」にしてあります。

 

Popsに使ってみる

今回はJazzっぽいバッキングばかり紹介してきましたが、Popsにも使えます。

 

基本的な8分打ちです。

このようなシンプルな8分打ちでも、たった1音を動かすことにより変化をつけることができます。

 

テンションリゾルブやオルタードテンションを動かしています。

基本的なものと比べるとかなり変化がついたのではないでしょうか。

 

もちろんこのように音を動かした方がいいということではありません。

あえてCoolに同じコードを弾き続けるのも、それはそれでかっこいいと思います。

どっちがいいかはメロディーやリズムなど総合的に考えて、自分で判断するしかありません。

 

まとめ

では、これまでに紹介した例を少し長いコード進行の中で実際に試してみましょう。

右手のコードの1音だけを動かしてみます。

 

これは『枯葉』の前半のコード進行です。

「Cm7」では【7-5-7】とコードトーンだけを動かしています。

「F7」では【13-♭13】とオルタードテンションを動かし、そのあと【♭13-5】とテンションリゾルブもしています。

「B♭△7」は【9-△7】とコードトーンだけを動かしています。

「E♭△7」では【13-5】というテンションリゾルブを使っています。

「Am7(♭5)」も【11-3】のテンションリゾルブです。

「D7」は【#9-♭9】とオルタードテンションを動かしています。

「Gm7」は【Root-△7-7-6】というクリシェを使いました。

1つのコードにたいして1つのボイシングだけを弾くよりは、変化がついて面白いのではないでしょうか。

 

応用編

ここまでは1音だけを動かしてきましたが、慣れてくればこのようなこともできます。

 

これはコードの中の2音が動いている例です。

【13th】が【♭13th-5th】、そして【9th】が【♭9th-Root】と、半音で下行するラインが2つあります。

どちらもナチュラルテンションがオルタードテンションに動き、そのあとテンションリゾルブするというものです。

1音を動かすことに慣れてくれば、このように2音、3音が動くラインを考えてみるのもいいでしょう。

 

さいごに

コードの中の1音を動かしてバッキングに色を加えるテクニックを紹介しました。

Jazzなどでは即興で演奏するので、ソリストのバッキングなどをする場合はどうしてもぶつかることがあります。

少しでも音がぶつかると気になってしまう方にはあまりおすすめしませんが、いつも同じバッキングをすることに飽きてきたという方はぜひ試してみてください。

 

今回の解説動画はこちら↓

 

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