「天才たちのエンディング」シリーズ、今回はWynton Kellyのフレーズを紹介します。
今回のフレーズ
ではまず今回のフレーズを聞いてみてください。
これは『I'll Close My Eyes』という曲でのエンディングです。
この中の3小節めから6小節めまでを紹介します。
今回はフレーズというよりも、コード進行に注目しましょう。
Wynton Kellyに限らずよくある定番のエンディングなので、覚えておくと役に立つと思います。
フレーズ分析
ではフレーズを細かく見ていきましょう。
とは言っても、今回のフレーズは細かく解説するほど難しくはありません。
この曲は「Key=F」です。
まず普通にトニックの「F△7」に進行し、そのまま平行移動で半音ずつ「A♭△7」まで上行、また半音で「F△7」まで下行するだけです。
とてもシンプルで使いやすいと思います。
ただ、オープンボイシングになっているのでそこだけ見ておきましょう。
このようになっています。
ちょっと音域が低いので、そのまま2オクターブ上げて見てみましょう。
このように下から【1-5-7-3】という積み方になっています。
「C△7」だとこうなります。
今回のフレーズはこのボイシングのまま平行移動していますが、応用する場合は自由に積み方を変えてもかまいません。
キーを変えてみる
では他のキーでも使えるように違うキーで見てみましょう。
これは「Key=C」です。
「C△7」から「E♭△7」まで半音で上行し、また「C△7」まで半音で下行して終わりです。
まとめ
今回はまとめというほどのものはないのですが一応見てみましょう。
このようにトニックで終わる曲があるとします。
1.そのトニックを下から【1-5-7-3】というボイシングにします。
2.【 Ⅰ△7 】から【 ♭Ⅲ△7 】まで半音で平行移動し、また【 Ⅰ△7 】まで下がって終わります。
応用例
では応用例を見てみましょう。
「Key=C」の【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】です。
今回のフレーズと違って、トニックを「C△9」にしてクローズドボイシングで平行移動させてみました。
リズムも少し変えてあります。
「Key=G」で、サンバ系にしてみました。
今回のフレーズと同じように「△7」を平行移動させています。
ただし右手を【5-7-3】というボイシングにして、左手は【Root】だけを弾いています。
このように16分音符主体のリズムでも使いやすいと思います。
さいごに
というわけで今回はWynton Kellyのエンディングを紹介しました。
いったんトニックに解決してからのフレーズなので、とても応用しやすいと思います。
定番フレーズですからこのまま使っても大丈夫です。
ぜひ使ってみてください。
今回の解説動画はこちら↓
一部を除き、ほとんどこちらのピアノ音源を使用しています。
音がいいわりに動作が軽いので気に入っています。
しかもピアノ音源にしては安いです♪
PREMIER SOUND FACTORY(プレミア サウンド ファクトリー) PIANO Premier "at first light"【シリアルメール納品】【DTM】【ピアノ音源】 価格:15,378円 |