わちゃぴの音楽教室

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【Quick Lesson】ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ【ブルース・Part11】Oscar Peterson 01【YouTube連動】

「ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ」ブルースフレーズの【Part11】です。

今回はOscar Petersonのフレーズを紹介しましょう。

 

 

はじめに

今回はこのようなフレーズです。

 

これは『Blues for Martha』という曲の中でのアドリブの一部です。

この曲は「Key=B♭」で、12小節の基本的なブルースです。

このフレーズはトニックである「B♭7」で弾かれています。

泥臭いブルースフレーズというよりは、ちょっと小粋なJazz系のフレーズといったところでしょうか。

 

フレーズの分析

ではフレーズを細かく見ていきましょう。

まずわかりやすくするため、「Key=C」に移調します。

 

では音をひとつずつ見ていきましょう。

まずは1小節めです。

 

2拍めのウラから【6th】の音で始まります。

そしてその全音下の【5th】を弾いてさらにオクターブ下の【5th】を弾きます。

そして【4th-3rd】と弾いてまたオクターブ下の【5th】を弾きます。

最後に【2nd】を弾いて1小節めは終わりです。

 

では2小節めです。

 

2小節めは全部4分音符なので弾くのは難しくないと思います。

1小節め最後の【2nd】から全音下がって【Root】を弾きます。

そのあと【3rd】と【6th】を同時に弾くのですが、【3rd】の音にだけ半音下から装飾音をつけています。

この装飾音が【♭3rd】のブルーノートなのでとてもブルージーに聞こえます。

このように和音の中の1音にブルーノートで装飾音をつけるというのは、ブルースにおいてとてもよく使われるテクニックです。

 

このように【♭3→3】や【♭5→5】などがよく使われます。

 

ではフレーズ分析に戻りましょう。

そのあと【6th】の音を延ばしたまま【Root】を弾き、次に単音で【6th】を弾いて終わりです。

【6th】でフレーズを終わっているのがかっこいいですね。

 

1小節めから2小節めアタマまではこのように覚えるといいかもしれません。

【6th】の「ラ」の音からメジャースケールを順に「ラ-ソ-ファ-ミ-レ-ド」と下行しながら「ソ」と「ファ」の間、そして「ミ」と「レ」の間にそれぞれオクターブ下の【5th】である「ソ」を入れます。

このように考えると、とてもシンプルにできていることがよくわかります。

 

他のキーで見てみよう

では他のキーでも見てみましょう。

調号に注意してください。

 

これは「F7」のフレーズです。

Fメジャースケールを【6th】の「レ」から「レ-ド-♭シ-ラ-ソ-ファ」と【Root】まで下行しますが、「ド」と「♭シ」の間に【5th】の「ド」を入れます。

「ラ」と「ソ」の間にも同じように「ド」を入れます。

そして【3rd-6th】を同時に弾きます。

そのとき【3rd】にだけ装飾音をつけます。

【6th】の「レ」を延ばしたまま【Root】の「ファ」を弾き、【6th】の「レ」の音で終わりです。

 

これは「G7」のフレーズです。

Gメジャースケールを【6th】の「ミ」から「ミ-レ-ド-シ-ラ-ソ」と【Root】まで下行しますが、「レ」と「ド」の間に【5th】の「レ」を入れます。

「シ」と「ラ」の間にも同じように「レ」を入れます。

そして【3rd-6th】を同時に弾きます。

そのとき【3rd】にだけ装飾音をつけます。

【6th】の「ミ」を延ばしたまま【Root】の「ソ」を弾き、【6th】の「ミ」の音で終わりです。

 

覚えるための練習法

ひとつずつ順番に覚えるのもいいのですが、せっかくなのでこんな練習法をやってみてください。

 

 

これを時計回りに全部「7thコード」のまま進んでいきます。

これで12個全ての「7thコード」で今回のフレーズがマスターできるはずです。

キーが2小節ごとに変わることになりますが、あえて調号ではなく臨時記号で書いてあります。

せっかくですから左手もOscar Petersonが弾いているものにしましょう。

と言っても、2小節めに1回だけ【Root】と【7th】を同時に弾いているだけです。

 

わりとテンポが速く、弾くのはかなり難しそうなので、ここでは実際にOscar Petersonが弾いたものよりかなりテンポを落としてあります。

そしてカラオケになったときにわかりやすいよう、実際には入っていないギターとオルガンも少し足してあります。

 

※ 「カラオケ音源」と「MIDIデータ」を貼っておきますのでご自由にダウンロードしてお使いください。

 

 

カラオケ音源↓

 

MIDIデータ↓

 

バリエーション

今回のフレーズを少し変えるだけでいろんなバリエーションが得られます。

 

1小節めは同じ音を使っていますが、3連符をやめて8分音符にしました。

2小節めはよくある定番フレーズにつないでみました。

 

「ラ-ソ-ファ-ミ」と下がるところを和音にし、1つおきにオクターブ下の「ソ」を入れてみました。

 

2つだけ紹介しましたが、このように音やリズムを少しだけ変えれば多くのバリエーションを作ることができます。

ぜひ挑戦してみてください。

 

さいごに

というわけで今回はOscar Petersonのブルースフレーズを紹介してみました。

これはフレーズに【7th】が入っていないので、ブルースではない曲のトニックにも使いやすいフレーズです。

ぜひいろんな曲のトニックに使ってみてください。

 

今回の解説動画はこちら↓

 

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