わちゃぴの音楽教室

初心者向けの作曲方法を紹介しています♪

【ピアノだけで聴かせる】メロ譜で演奏する方法Part2【左手のバリエーション】

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メロ譜をピアノだけで演奏する方法の【Part2】です。

【Part1】のように右手でメロディーとコードを同時に弾きつつ、少し左手も動かしてみましょう。

今回もどこかで聴いたことのあるメロディーで解説していきますが、「キーはC」に統一してあります。

 

 

【Part1】はこちら↓ 

wachapi-music.hatenablog.jp

 

左手でベースパターンを弾く

まずこのメロディーを見てください。

 

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これをソロピアノにアレンジしてみましょう。

 

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右手はコードが変わるたびにメロディーの音がトップになるように転回したコードを一度だけ弾きます。

3小節めはメロディーが2小節めの4拍めの16分ウラから16分音符でシンコペーションしていますが、コードは3小節めの頭で弾くようにしてみました。

もちろんコードもシンコペーションさせてもかまいません。

3小節めは「Dm」となっていますが、メロディーが【7th】にあたる「ド」の音なので全体的には「Dm7」のサウンドになっています。

「G7」では右手のルートは省略しています。

左手はベースパターンのようなリズムでルートを弾いています。

右手がコードも弾いているので、左手はこれぐらいの音数でもじゅうぶんではないでしょうか。

 

他にもいろんなパターンを試してみるといいでしょう。

たとえばこのような感じとか・・・

 

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先ほどとはまた違ったパターンの左手にしてみました。

右手は全く同じです。

原曲に忠実に弾かなければいけない場合はもちろん原曲のベースパターンを参考にしたほうがいいですが、自由にアレンジしてもいい場合はこのようにベースパターンをいろいろ考えてみるのもいいでしょう。

ただしこれはあくまでもピアノだけで演奏するという前提の話です。

ベーシストがいる場合は、よっぽど意図がないかぎりベースパターンは弾かない方が無難です。

 

左手でオクターブを交互に弾く

では次のメロディーです。

 

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ちょっとテンポが速めの曲です。

これをこのようにしてみます。

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右手はこれまでのようにメロディーがトップになるようなコードを弾いています。

このサンプルではかなり多めにコードを弾いています。

かなり大変そうですが、1小節めの「Dm」、2小節めの「G」、3小節めの「Am7」、4小節めの「Em」などはトップノートが動いているだけで下の二つの音は同じなので、弾くのは難しくないと思います。

2小節めの「C」では16分音符が速くて大変なので「レ」は単音にしましたが、自然に聞こえると思います。

左手はルートをオクターブで交互に弾いています。

この方法はこのぐらいの速いテンポでは忙しそうですが、音は単純なのでそれほど難しくないと思います。

テンポの速い曲にはとても合うので便利な奏法です。

 

今回の趣旨からは少し外れますが、左手のオクターブパターンとしてはこのようなものもあります。

 

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このように16分音符で音を動かしながら弾くのもかっこいいと思います。

 

左手でルートとコードを交互に弾く

では次です。

これを見てください。

 

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これも有名なバラードですね。

これをピアノだけで弾いてみます。

 

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右手はコードの変わり目は必ずメロディーをトップにする和音にしていますが、3小節めの「F」のところなどはそれ以外にも和音にしてみました。

このへんはもう自由にやってかまわないと思います。

4小節めの「C」はメロディーのリズムに合わせて1拍目ウラにコードを弾いてみました。

4小節め2拍目からのフレーズはメロディーとは関係ないのですが、原曲にあったので付け足しておきました。

左手はルートをオクターブで弾いたあとにコードを弾いています。

かなり跳躍するので速く弾くのは難しいかもしれませんが、このようなバラードなら弾きやすいのではないでしょうか。

2小節めの「G」はコードを弾かずにルートの【ラ-ソ-ファ】と下行する動きを強調しています。

そして3小節めの「G」では4拍めのメロディーを聴かせたかったので、コードは弾いていません。

4小節めも2分音符だけにしてみました。

 

このルートとコードを交互に弾くパターンはこんな風にもよく使われます。

 

f:id:wachapi-music:20210407200616j:plainこのようにルートはオクターブではなく単音でもじゅうぶんです。

コードを弾く数を増やすとこんな感じにもできます。

 

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これはワルツでは定番の弾き方です。

 

左手をアルペジオにする

では次です。

 

 

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これも有名なバラード曲ですね。

これはこのようにアレンジしてみました。

メロディーの音域が少し低いので1オクターブ上げました。

 

 

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右手はこれまでと同様に、コードが変わるたびにメロディーをトップとする和音を弾きます。

3小節めの「C△7」ではメロディーとはぶつからなさそうなので【9th】を入れてみました。

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2段目の1小節めと3小節めの「G7」ではメロディーが【13th】の「ミ」の音になっています。

メロディーの「ミ」の下に「G7」の構成音を並べるとこのようの密集してしまいます。

そこでメロディーと【2度】を形成してしまう「レ」の音を省き、ルートも左手で弾いているので省くとかなりすっきりします。

5小節めの「G7」ではメロディーがルートなので、あえて【7th】は抜いてあります。

ルートと【7th】は【2度】になってしまうので、もし入れるとしたら左手のアルペジオに含ませるのがよいでしょう。

2段目の「Am」ではあえてコードは弾きませんでした。

メロディーの流れからすると弾かない方がスムーズに流れると思ったからです。

もちろん弾いてもかまいません。

最後が「C7」で終わっていて不自然ですが、次のコードが「F」なのでセカンダリドミナントとして非常にスムーズに進行します。

左手はルートからのアルペジオになっています。

転回してもよさそうですが、やはりルートをはっきり示したいのでこのほうがいいと思います。

ルートを弾いた次の音は【5th-オクターブ上のルート】と動いたり、【オクターブ上のルートから3rd】に動いたりしていますが、コードの構成音ならどの音でも大丈夫です。

リズム的には8分音符を4つ弾いたり、8分音符2つに4分音符1つと弾いたりしていますが、このへんも自由にやって大丈夫です。

右手のメロディーを強調したいときには、左手を白玉で伸ばすのも効果的です。

5小節めの「G7」や2段め2小節めの「Am」のときの左手が3拍目で2分音符にしたのは、メロディーの【ソ-レ-ミ】という部分ををよく聴かせたかったからです。

どちらのコードも【9th】を入れて少しメロディックにしてみました。

 

まとめ

というわけで今回もメロ譜だけで演奏する方法を紹介しました。

【Part1】に加え、左手のバリエーションをつけるだけでかなりアレンジの幅が広がると思います。

今回はそれぞれのサンプルに左手のバリエーションをひとつずつ使いましたが、ミックスして使うとさらに幅が広がります。

メロ譜だけで演奏できるようになると知らない曲でもどんな感じなのかをつかみやすいですし、ジャズのリアルブックなどでいろいろ弾いてみるときやちょっとしたBGMを弾くときなど、いろんな場面でとても役立つのでぜひ挑戦してみてください。

 

今回の解説動画はこちら↓

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