わちゃぴの音楽教室

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【Quick Lesson】ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ【Ⅱ-Ⅴ・Part17】Barry Harris 01【YouTube連動】

「ひとつだけ覚えるアドリブフレーズ」Ⅱ-ⅤのPart17です。

今回はBarry Harrisのフレーズを紹介しましょう。

 

 

はじめに

このようなフレーズです。

 

『Blue Bossa』というボサノバでのアドリブフレーズですが、なぜかピアノはハネて演奏されています。

ドラムとベースは4-Beatではなくボサノバで演奏されているのですが、そのままでは少しわかりにくいので、サンプルはドラムもベースも4-Beatにしました。

もちろんこのピアノのフレーズは4-Beatのフレーズとして使って全く問題ありません。

このフレーズは「Key=Cm」の【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】です。

マイナーキーなので【 Ⅱ 】が「m7(♭5)」になっています。

 

ではわかりやすく「Key=Am」に移調して見てみましょう。

 

このようになります。

 

フレーズの分析

ではフレーズを細かく見ていきましょう。

 

まずは1小節めです。

 

この「Bm7(♭5)」は「Key=Am」の【 Ⅱ 】ですから「Bロクリアン」を使います。

 

 

ではそれぞれの音がコードにたいしてどのような音になっているのか見てみます。

 

まず【11th】の「ミ」から入り、半音上がって【♭5th】の「ファ」を弾きます。

そしてオクターブ上の【11th】である「ミ」を弾き、その全音下、【3rd】である「レ」を弾きます。

そのあと「ド」を弾きますが、これは次のコードである「E7」の【♭13th】がシンコペーションしているものと解釈するほうがわかりやすいでしょう。

 

ではそれをふまえて2小節めを見てみましょう。

 

 

 

ここのフレーズでのスケールはオルタードスケールです。

 

1小節めの4拍めウラから【♭13th】が延びています。

そのあと【#11-♭13-#11-3】と弾きます。

このように書くとややこしそうですが、全ての音が全音間隔なので難しくはないと思います。

 

 

このフレーズはオルタードスケールの定番フレーズなので、ぜひ覚えておきましょう。

 

他のコードで見るとこのようになります。

 

では次に進みましょう。

そして【♭9th】を弾いたあと、【7-△7-Root】と半音で上がるだけです。

 

一応、音を示すために【△7】とは書きましたが、ただのクロマチックアプローチなので理論的には【△7】という解釈はしません。

 

では3小節めから4小節めを見てみましょう。

 

このフレーズは「Aエオリアン」だけで作られています。

 

とてもシンプルなフレーズなので1音ずつ説明する必要はないでしょう。

4小節めの4拍めで【5-7-9】と弾いているところが少しテンション感が強めでおしゃれですね。

 

他のキーで見てみよう

では他のキーでもすぐ弾けるようにするため、違うキーで見てみましょう。

 

これは「Key=Gm」です。

「Am7(♭5)」はまず【11th】の「レ」から入って「Aロクリアン」を【11-5-11-3】と弾きます。

そして「D7」の【♭13th】である「♭シ」をシンコペーションで弾き、そのあと【#11-♭13-#11-3】と弾きます。

そして【♭9th】の「♭ミ」を弾いたあと、【7-△7-Root】と半音で上がります。

3小節めは「Gm」の【5th】である「レ」を弾いてからエオリアンを「3-4-5-3」と弾き、4小節めは「4-3-2-3」と弾きますが、エオリアンを順番に上がったり下がったりしているだけです。

次に「5-7-9」とアルペジオを弾いたあと【Root】で終わります。

 

覚えるための練習法

全てのキーで覚えるのはなかなか大変なので【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】を連続させ練習してみましょう。

 

 

【D-G-C-F・・・】と5度下に進んでいきますが、これを【Dm7(♭5)-G7-Cm】にして、そこから解決した【 Ⅰ 】である「Cm」を弾いたあと、ルートはそのままに「Cm7(♭5)」を弾き、それを新たな【 Ⅱ 】と考え、【Cm7(♭5)-F7-B♭m】という【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】を作りつなげていきます。

フレーズの始まりが2拍めウラからなので続けやすいと思います。

 

サークルオブ5thを【Dm7(♭5)-G7】から始まり1周するパターンと、【Gm7(♭5)-C7】から始まり1周するパターンの2種類で12個全ての【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】が出てきます。

 INFO 

※カラオケ音源とMIDIデータを貼っておきますので、ご自由にダウンロードしてお使いください。

MIDIデータ」はピアノの右手と左手を別トラックにしておきましたので、自由度が高いと思います。

 

それではつなげて弾いてみましょう。

 

EX.1

まずは「Dm7(♭5)」から始まるパターンです。

 

 

カラオケ音源↓

 

MIDIデータ↓

 

EX.2

次は「Gm7(♭5)」から始まるパターンです。

 

 

カラオケ音源↓

 

MIDIデータ↓

 

バリエーション

慣れてきたら音やリズムを変えてみましょう。

 

バリエーション1

今回のフレーズとほぼ同じ音使いですが、リズムを少し変えてみました。

「E7」の2拍めの16分音符は今回のフレーズと同じものですが、3拍めにも2拍めからつながるような16分音符を入れました。

「Am」での「ミ-ソ-シ」という特徴的な音使いも今回のフレーズと同じです。

 

バリエーション2

これもほぼ同じ音使いですがラテン系のリズムです。

このように今回のフレーズは4-Beatではなくてもじゅうぶん使えます。

 

さいごに

というわけで今回はBarry Harrisが弾いたマイナーキーでの Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ フレーズを紹介しました。

オルタードスケールの定番フレーズが使われているので、覚えておくときっと役に立つと思います。

楽器を問わず使えるのでぜひ試してみてください。

 

今回の解説動画はこちら↓

 

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