わちゃぴの音楽教室

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【相性バツグン】ペンタに4th【すぐ使える!】

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「ペンタトニック」と「パーフェクト4thビルド」はよく一緒に使われます。

その理由を今回は紹介してみようと思います。

 

ペンタトニックスケールに関してはこちらを参考にしてください↓

 

 

Circle Of 5thからペンタトニックを見つける

まずサークルオブ5thの図を見てください。

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今回はこれをコードではなく単音として見てください。

「E」は「ミ」です。

その「E」から時計周りに5つ進みます。

【E-A-D-G-C】、ようするに【ミ-ラ-レ-ソ-ド】です。

 

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サークルオブ5thというのは音が時計回りに見ると「完全5度下」に、言い替えると「完全4度上」に順番に並んでいるのですから、当然これを縦に積むと「パーフェクト4thビルド」になります。

 

 

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そしてこの5つを並び替えると「Cペンタトニックスケール」になるのです。

 

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ある音から「完全4度間隔」で上に5つ音を弾けば、5つめの音を【Root】とするペンタトニックができるということです。

「ペンタトニック」と「パーフェクト4thビルド」の相性がいいのは当然ですね。

 

別の音でやってみましょう。

サークルオブ5thを見てください。

「C」から時計回りに5つ音を選びます。

【C-F-B♭-E♭-A♭】となりますね。

 

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それを5つめの音である「A♭」から並び替えると「A♭ペンタトニック」ができるということです。

 

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Perfect 4th Buildを選ぶ

では先ほどの「Cペンタトニック」に戻りましょう。

先ほど5つの音を縦に積んだ「パーフェクト4thビルド」がありました。

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これは実際に演奏するには実用的ではないので、3音積んだものを選び出しましょう。

 

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この3つがあります。

「Cペンタトニック」を使うときにはこれらの「パーフェクト4thビルド」が使えるということです。

 

「Cペンタトニック」というのは、何もコードが「C」のときだけに使うものではありません。 

詳しくは「ペンタトニックスケール」を参考にしてください。 

作曲 #9【スケールで作曲】ペンタトニックスケールを覚えよう【白鍵のみ】 - わちゃぴの音楽教室

 

例えば「F△7」に「Cペンタトニック」が使えます。

 

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「F△7」に対して【Root】がなく、【9th】や【13th】があってなかなかおしゃれなサウンドが出せます。

このようなときも、元のコードが「F△7」ということはいっさい考えずに「Cペンタトニック」を使うということだけを考え、さっき選び出した「パーフェクト4thビルド」を弾けばいいのです。

見つけ方としては、使いたいペンタトニックの2番めの音、3番めの音、5番めの音からそれぞれ「パーフェクト4thビルド」を作るというのが簡単でいいと思います。

 

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Gペンタトニック」だと2番めの音である「ラ」、3番めの音である「シ」、5番めの音である「ミ」からの「パーフェクト4thビルド」が使えます。

 

ペンタトニックとPerfect 4th Buildを一緒に使う

「Cペンタトニック」と「Gペンタトニック」を両方使うサンプルを作ったので見てください。

 

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「F△7」には「Cペンタトニック」、「C△7」には「Gペンタトニック」を使いました。

ピアノのコードはそれに合わせた「パーフェクト4thビルド」だけを使っています。

「F△7」では「Cペンタトニック」の2番め、3番め、5番めの音からの「パーフェクト4thビルド」、「C△7」では「Gペンタトニック」の2番め、3番め、5番めからの「パーフェクト4thビルド」です。

 

使えるPerfect 4th Buildの見つけ方

あらためて「パーフェクト4thビルド」の見つけ方を整理しましょう。

どのような「パーフェクト4thビルド」が使えるか考えるときには、2通りの方法があります。

 

1.コードネームから見つける

これはもっともふつうの見つけ方です。

「F△7」は「Key=C」の「Ⅳ」なので【9th】から、【3rd】から、【7th】から、【#11th】から、【13th】からそれぞれ積んだ「パーフェクト4thビルド」が使えます。

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(これに関しては編曲#11・#12のパーフェクト4thビルドの記事を参考にしてください)

 

 

ただこれはテンションを完全に把握していないとできないので、少し難しいかもしれません。

 

2.ペンタトニックスケールから見つける

これが今回紹介している見つけ方です。

「F△7」に「Cペンタトニック」を使いたいときは、「Cペンタトニック」の2番め、3番め、5番めの音からそれぞれ積んだ「パーフェクト4thビルド」を使えばいいということです。

 

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「F△7」には「Gペンタトニック」も使えますが、そのときは「Gペンタトニック」の2番め、3番め、5番めの音から積んだ「パーフェクト4thビルド」が使えます。

 

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使えるペンタトニックがわかればそこから考えるほうが簡単な気はします。

ただ注意しなければならないことがあります。

 

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このように「Key=C」の「C△7」では「Cペンタトニック」と「Gペンタトニック」が使えます。

コードが「C△7」のときの「Cペンタトニック」では2番め、3番め、5番めの音からの「パーフェクト4thビルド」が使えます。

1番めと4番めの音からの「パーフェクト4thビルド」ではアボイドである「ファ」が入ってしまうので使えません。

 

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しかし「C△7」に「Gペンタトニック」を使うときはそれに加え、4番めからの「パーフェクト4thビルド」も使えます。

こうなるとそれぞれのペンタトニックに関して1つずつ考えなくてはいけなくなり、難しくなってしまいます。

4番めからの「パーフェクト4thビルド」は使えるときと使えないときがありいちいちそれを考えるのは大変なので、最初のうちはペンタトニックの2番め、3番め、5番めの音からの「パーフェクト4thビルド」だけを使うのが簡単でおすすめです。

 

完全5度

さて、1つの音から【完全4度】ずつ上に5つ音を選べばペンタトニックができました。

【完全4度】と【完全5度】は裏返しの関係になります。

 

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もう一度サークルオブ5thを見て下さい。

 

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次は「C」から反時計回りに見てみましょう。

【C-G-D-A-E】となります。

これを順番に上に並べてみるとこのようになります。

 

 

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「完全5度間隔」に並んでいます。

サークルオブ5thを時計回りに5つ進むとペンタトニックができました。

今度はそれを逆に反時計回りに見ただけですから、これも当然ペンタトニックスケールができます。

 

縦に積むとこのようになります。

 

 

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これは全ての音がそれぞれ【完全5度】の間隔なので「パーフェクト5thビルド」ということになります。

しかし【ド-ソ-レ】のようにかなり広い音域になってしまい、片手で弾くのは難しいかもしれませんね。

 

「ド」と「ソ」を積んだ【完全5度】はすごく安定した響きなので、【完全4度】のような浮遊感はありません。

しかし3つ積むことにより「ド」とオクターブ上の「レ」で【長9度】が形成され、「パーフェクト4thビルド」とはまた違う独特の響きが生まれます。

 

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これも当然ペンタトニックとは相性がいいので、試してみるといいと思います。

しかし、Jazzなどにはペンタトニックに「パーフェクト4thビルド」を使っているケースのほうが多い気はします。

 

まとめ

今回は「ペンタトニックスケールにパーフェクト4thビルドが合う」という話でした。

使うペンタトニックスケールが決まったら、そのペンタトニックの2、3、5番めからの「パーフェクト4thビルド」を使ってみましょう。

 

 

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もちろん元のコードに使えるペンタトニックがわからなければだめですが、それさえわかればとてもかっこいいサウンドが簡単に出せますのでぜひ試してみてください。

 

今回は「パーフェクト4thビルド」をメインに説明しましたが、【4度】は裏返せば【5度】です。

【5度】というのは倍音でもよく聞こえる音で、とても安定しています。

そして誰しもが心地よいと感じる響きなのです。

その心地よい【5度】を元に作られたペンタトニックなのですから、昔から国交があるはずもない色々な国で同時に使われていたのも偶然ではなく必然だったのでしょう。

 

今回の解説動画はこちら↓