もちろん今までどおり【白鍵だけ】でやっていきますよ。
コード進行に関する記事はこちら↓(一例です)
スケールとは?
スケールというのは【1オクターブの中に音をいくつか並べた音階】のこと。
世界にはいろんなスケールが数多く存在します。
今までやってきた「ドレミファソラシド」もたくさんあるスケールの中の1つで「Cメジャースケール」と呼ばれます。
今回はその中で「ペンタトニックスケール」というものを紹介しましょう。
ペンタトニックスケールとは?
ペンタトニックスケールは【1オクターブ内に5つの音を並べたスケール】です。
「メジャースケールは音が7つ」ですが、それより2つ少ないのでより簡単にメロディーを作ることができます。
ペンタトニックスケールにもいろいろ種類がありますが、代表的なものをいくつか見ていきましょう。
【メジャーペンタトニックスケール】を覚えよう
まずは「メジャーペンタトニックスケール」と言われるものです。
ちょっと聞いてみましょう。
これが「ド」から始まる「メジャーペンタトニックスケール」なので【Cメジャーペンタトニックスケール】と呼ばれます。
2オクターブにすると・・・
よく聞く音階なのではないでしょうか。
日本では民謡や童謡、演歌などによく使われています。
こんな感じです。
メジャーキーの演歌はこれだけでも作れそうですね。
でも別に演歌しかできないわけではありません。
これならさきほどのものより演歌風味は薄いのではないでしょうか。
メジャーペンタトニックスケールをどう使う?
こんな感じのスケールなのですが、実際に作曲にはどのように使えばいいのかを説明していきましょう。
スケールから作ると言っても、やはりコードがないと曲にはなりません。
「コードが最初から最後までC」で「メロディーをCメジャーペンタトニックスケールだけで作る」っていうのもないことはないですが、あまり一般的ではないでしょう。
では、どのようなコードがメジャーペンタトニックスケールに合うのでしょうか。
結論から言うと「キーがCで出てきた7つのコードは全て」使えます。
(※ 4声コードも同じように使えます。)
「Cメジャーペンタトニックスケール」は「Cメジャースケールの中から音を5つ選んだもの」なのですから当然といえば当然ですよね。
ぶつかる音もある
とは言えコードによってはぶつかる音も出てきます。
たとえば「コードがG」のときにはドレミソラの中で「ドの音」だけがぶつかります。
理論的に言ってしまえば「Gの3度」にあたる「シ」の音が「ドと半音でぶつかる」からなのですが、そんな難しいことを考えなくても自分の耳を信じて大丈夫だと思います。
ほかのコードにもそれぞれぶつかる音はあるのですが、気持ち悪く聞こえたらその音をやめるかまたは短めにして隣の音に動いてしまえばOKです。
コード進行に合わせてメジャーペンタトニックを使ってみよう
ではちょっとコード進行の上でペンタトニックスケールを使ってみます。
【C-Am7-F△7-G7】
たとえばこのようなコードの上で弾いてみると・・・
「G」のところは「ド」の音は使わないようにしています。
こんな感じでゆっくりコードを弾きながらペンタトニックスケールの中で音を探りながら弾いてみると作曲もそうですしアドリブもできるようになってくると思います。
【マイナーペンタトニック】を覚えよう
それではもう1つ代表的なペンタトニックスケールを紹介しましょう。
「マイナーペンタトニックスケール」というものです。
これは「ラ」から始まる「マイナーペントニックスケール」なので【Aマイナーペントニックスケール】と呼ばれます。
2オクターブで弾いてみると・・・
これも非常によく聞かれるスケールですね。
ロックやブルースのギターソロなどにもよく使われています。
Eric Claptonなどはこのマイナーペンタトニックスケールを多用していますしDeep Purpleの「Black Night」のイントロもペンタトニックスケールだけで作られています。
この「Aマイナーペンタトニックスケール」は「Cメジャーペンタトニックスケール」と全く同じ5つの音でできています。
並べる順番が違うだけですね。
しかし「Aマイナーペンタトニック」と言うぐらいですから基本的には「Aマイナーキーのときに使う」ものですが例外もあります。
理論的に説明すると少し難しい話になってしまいますのでここではやめておきます。
このブログでは簡単に使っていこうというのが前提ですのであまり深く考えなくても大丈夫です。
コード進行に合わせてマイナーペンタトニックを使ってみよう
ではマイナーのコード進行の上で使ってみましょうか。
【Am-C△7-Dm7-E7】
こんなコード進行の上で使ってみます。
どうでしょうか・・・
よく聞くようなメロディーになりますね。
ソはナチュラルのままでOK
耳のいい人はここで1つ気づいたかもしれません。
今まで「コードがEのときはメロディーはソのシャープにしなくてはいけない」と説明してきましたがここでは「ソがナチュラルのまま」です。
しかし、コードが「G」のときに「ド」の音を使ったときのような違和感はないと思います。
なぜかというとこれにはちゃんと理由があり、「E」というコードに対して「ソのナチュラル」は【ブルーノート】というものになるからなのです。
こちらを聴いてみてください。
かなり雰囲気が違って聞こえるのではないでしょうか。
「ソがナチュラル」のほうがブルーノートと言うだけあってブルージーに聞こえますね。
けっして外れているようには聞こえないと思います。
どっちを使うかは好みによりますが今回は「Aマイナーペンタトニックを使う」という前提なので、コードに関わらず「ソはナチュラル」でいろいろ弾いてみてください。
作曲にペンタトニックスケールを使ってみよう
それではもうちょっと具体的に曲の中で使ってみましょう。
実際に曲で使う場合は、最初から最後までペンタトニックスケールでなければならないということはありません。
「AメロはペンタトニックでBメロはふつうのメジャースケールで・・・」とか、「サビはペンタトニックだけで作ってみよう・・・」など自由に使い分けてください。
例としてこのような曲を作ってみました。
こちらは「Aマイナーペンタトニックスケール」だけを使っています。
さきほど説明したようにコードが「E」の部分も「メロディーはソのナチュラルのまま」です。
ブルージーでいい感じなのではないでしょうか。
ギターソロもペンタトニックのみを使いました。よく聞くサウンドだと思いませんか?
ギターはペンタトニックがわりと弾きやすいので、アドリブなどに非常によく使われます。
ギターソロを打ち込むときは「マイナーペンタトニック」を使えば手軽にそれっぽい感じになるので便利ですよ。
ペンタトニックスケールいろいろ
最初に世界にはいろんなペンタトニックスケールがあると書きましたが、ここでいくつか紹介しておきます。
【陰旋法】
日本で【陰旋法】と呼ばれているスケールです。
琴や三味線などで演奏されることが多いスケールですね。「さくら」などはこのスケールだけでできています。
【琉球音階】
【琉球音階】と呼ばれるスケールです。これを弾くだけで沖縄って感じがしますね。
この琉球音階のシの音をフラットさせると・・・
【インドっぽいスケール】
こんな感じになります。
このスケールは特に名前はないですがインドっぽい感じがしますね。
これは白鍵だけで作るという前提からは外れてしまいますがまあ参考程度に・・・
というわけで今回は【ペンタトニックスケール】を紹介しました。
「音が5つしかない」のでシンプルで使いやすいうえにある独特な雰囲気を出すときにも非常に便利なスケールですので、ぜひ覚えて活用してみてくださいね!
以下の動画では今回の内容に沿って解説しています。