これまでは「ドミソ」など3声のコードで説明してきましたが、「こうじゃない!もっとおしゃれな音が出したい!」という人も多いかもしれません。
そこで今回は、【4声のコード】を説明していきたいと思います。
これまでと同じように「キーはC(ハ長調)」で説明しますので、白鍵だけで弾けますよ!
おしゃれな曲作りにぜひ取り入れてみてください。
3声コードについては#1から順番に説明しています↓
3声と4声のコードのちがい
まず3声と4声のコードのちがいを見てみましょう。
【3声】
【4声】
4声はそれぞれ一番上に1つ音が追加されていますね。
これがルート(一番下の音)に対してセブンスの音です。
CとFのところについている「△7」はメジャーセブンと読みます。
(「Maj7」「MAJ7」「M7」などと書く場合もありますが全て同じ意味です。)
その他「m7(マイナーセブン)」「7(セブン)」「m7♭5(マイナーセブンフラットファイブ)」が出てきますが、譜面をみてもらえばそんなに難しいものじゃないのはわかると思います。
それでは音を聴いてみましょう。
ダイアトニックコード4声の音
3声の「力強い純粋な響き」とはまた違って、4声は「おしゃれでより豊かな響き」がすると思いませんか?
これはどちらがいいというわけではなく、曲やアレンジによって使い分けるのがよいでしょう。
コード進行での違い
それでは実際にコード進行での違いを見ていきましょう。
【1-6-2-5】
まずは【C-Am-Dm-G】いわゆる【1-6-2-5】と呼ばれるコード進行です。
今回は4分打ちとは違ってより実践的な弾き方をしています。
譜面を見ながらまず3声のほうから聴いてみましょう。
左手はルート、右手は転回したものを少し動かしたりしていますが、コードトーンしか弾いていません。
このように【左手はルート】、【右手は自由に転回させる】というのがよくある一般的な弾き方です。
それでは4声のほうを聴いてみましょう。
ここでは【左手はルートとセブンスの音】を弾いています。
【右手は転回させながら少し動かしている】のですが音が3つしかありませんね。
実はほとんどルートを省いて弾いています。(G7の1拍目だけ5度を省いています。)
このように左手でルートを弾いている場合は、右手のルートを弾かなくてもちゃんとそのコードの響きは保てます。
3声と4声、かなり雰囲気が違いますね。
4声のほうが「都会的で大人っぽい感じ」とでも言いましょうかね。
ロックなどには3声のほうが向いている気がしますね。
4声のほうが終止感が弱い感じですね。
【枯葉進行】
それではもう1つ、別の進行を比べてみましょう。
マイナーコード進行でやったいわゆる枯葉のコード進行です。
まずは3声から聴いてみましょう。
次に4声です。
アルペジオで弾いてみました。
どちらもコードトーンしか弾いていません。
そして先ほどと同じように【3声のときは左手はルートをオクターブ】で、【4声のときはルートとセブンスの音】を弾いています。
右手もなめらかにコードが変わるように転回させています。
これもずいぶんサウンドが違いますね。
曲調などによって使い分けられるようになると作曲やアレンジの幅が広がりますよ!
4声のコードを使うときの注意点
当然のようにメロディーとコードは密接な関係があります。
コードによってメロディーが、またはメロディーによってコードは変わってきます。
そこで4声のコードを使うときの注意点をひとつ説明しましょう。
例えばこんなメロディーがあったとします。
これに3声のコードをつけてみます。
4声のコードをつけてみます。
メロディー・3声・4声の音はこちら↓
3声のほうは問題ないのですが、4声のほうは「C△7」のところの音がぶつかっているように聞こえますね。
これはメロディーが「ド」なのにもかかわらずコードトーンに「シ」の音が含まれています。
「ド」と「シ」が半音でぶつかっているため、濁って聞こえているのです。
このようにメロディーがルート音の場合は4声のコードは弾かない方が無難でしょう。
とは言え、音楽は自由なものですし好みもありますので、絶対いけないということはありません。
しっかりとした意図を持って音をぶつけるならそれは正解なのです!
4声コードにメロディーを乗せる
それではもう少し曲っぽい感じでメロディーを作ってみましょう。
「実際の作曲例」「メロディー作りのポイント」は以下の動画に載せています。
今回の解説もまとめてあるので、ぜひチェックしてみてください。