わちゃぴの音楽教室

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3分講座:【メタルからジャズまで】ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール

「ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」について簡単に説明しましょう。

「HmP5↓」「HMP5↓」「hmp5↓」などと表記されることもあります。

 

 

はじめに

「パーフェクト5thビロウ」というのは「完全5度下」という意味なのですが、これは「ハーモニックマイナーの完全5度下のスケール」ということではなく、「完全5度下のハーモニックマイナーと音が同じスケール」ということです。

 

「Aハーモニックマイナースケール」と「Eハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」の構成音は全く同じです。

 

「Eハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」を見つけるには・・・

「E」の完全5度下の音は「A」である。

その「A」をルートとする「ハーモニックマイナースケール」を見つける。

そしてその「ハーモニックマイナースケール」の5番めの音から並び替える。

と理解すればよいでしょう。

 

これがハーモニックマイナー上のダイアトニックコードです。

5番めから並び替えるということは、コードも「Ⅴ」のコードが対応します。

「Eハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」は「E7」のときに使うスケールというわけです。

 

スケールの分析

では、スケールの構成音がコードにたいしてどのような音になっているか見てみましょう。

 

特徴的な音は【♭9th】と【♭13th】という2つのオルタードテンションです。

 

テンションが入っていないただの「E7」というコードにももちろん使えますが、このように【♭9th】や【♭13th】を含むコードのほうが、いかにもそれっぽいサウンドを出せます。

 

ほかのドミナント7thコードに使える、いくつかのスケールと比べてみましょう。

「ミクソリディアン」との違いは、【9th】と【13th】が「♮」か「♭」ということだけです。

「オルタード」にも【♭9th】と【♭13th】はありますが、さらに【#9th】と【#11th】が含まれます。

「ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」に含まれる【4th】がオルタードスケールには含まれません。

 

実際の使用例

では、実際の使用例を見てみましょう。

 

フレーズとしてはこのようなメタル系のギターソロにも多用されます。

 

また、このようなJazzっぽいマイナーキーの【Ⅱ-Ⅴ】フレーズに使用されることもあります。

 

メジャーキーの【Ⅱ-Ⅴ】に使うこともできます。

 

さいごに

今回は「ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール」を紹介しました。

名前は長くてややこしいのですが、意外とよく使われるスケールなので、ぜひマスターしておきましょう。

 

今回の解説動画はこちら↓