わちゃぴの音楽教室

初心者向けの作曲方法を紹介しています♪

3分講座:初心者でもわかる!【Ⅱ-Ⅴ】

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理論を学ぶときに必ず出てきて避けては通れない【Ⅱ-Ⅴ】(ツーファイブ)というものを説明します。

 

まずはこれを見て下さい。

f:id:wachapi-music:20201231131237j:plain「キーがC」における3声と4声の「ダイアトニックコード」です。

これの2番目の「Dm」または「Dm7」を「Ⅱ」、5番目の「G」または「G7」を「Ⅴ」として【Dm-G】、または【Dm7-G7】の進行を【Ⅱ-Ⅴ】と呼ぶのです。

【Ⅱ-Ⅴ】というのは特にJazz理論でよく出てくる言葉であり、そしてJazzでは4声のコードが基本となるので【Ⅱ-Ⅴ】と言われた場合は【Dm7-G7】を指すことがほとんどです。

たまに「Ⅱm7」や「Ⅴ7」と書いてあるものも見かけますが、ただ「Ⅱ」と書いてあれば「m7」に決まっているので、わざわざ「Ⅱm7」などと書く必要はありません。

「Ⅴ」も同じで必ず「7」になります。

(【Ⅱ-Ⅴ】とは関係ないですが「Ⅰ」と「Ⅳ」は必ず「△7」であり、「Ⅱ」「Ⅲ」「Ⅵ」は「m7」、「Ⅶ」は「m7(♭5)」になるということも必ず覚えておいてください。)

 

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しかし「Ⅱ」の音をルートにした「m7」以外のコード、たとえば「キーがC」で「D7」が出てきた場合は「Ⅱ7」と書かなければなりません。

また、「D△7」が出てきた場合は「Ⅱ△7」と書かなければいけません。

 

話を戻しましょう。

【Ⅱ-Ⅴ】というのは機能でいうと【サブドミナント-ドミナント】という動きです。

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そしてたいていの場合【Ⅱ-Ⅴ】は「Ⅰ」に解決します。

【Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ】ということです。

サブドミナント-ドミナント-トニック】という動きですね。

 

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ここで使われている「Dm7」は本来の「サブドミナント」である「F△7」の代理コードです。

なぜ「F△7」を「Dm7」にするのか、なぜ本来の「F△7」を使って【Ⅳ-Ⅴ】としないのかというと理由があります。

この図を見てください。

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「D」から時計回りに見ると【D-G-C】となっていますね。

まさに【Dm7-G7-C△7】のルートの動きなのです。

これは順番に「5度下」に進行しているので、とてもスムーズに美しく聞こえるというわけです。

これは好みによりますが【Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ】にすると【F△7-G7-C△7】となりルートの動きが「F」から「G」になります。

これは「D」から「G」という「5度下」への動きに比べて進行感が弱まります。

 

「サークルオブ5th」を使うとあるコードに解決する【Ⅱ-Ⅴ】の見つけ方が簡単になります。

例えばこのような感じです。

 

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どれもすべてルートの動きが「サークルオブ5th」の時計回りに隣の音に進んでいます。

たとえば「G♭△7」に解決したいのなら「サークルオブ5th」の反時計回りの2つ隣の音から【A♭m7-D♭7】と進行し、「G♭△7」に進めばよいのです。

 

テンションは好みで付け加えてもかまいません。

「Ⅰ」のトニックは「△7」のほか「6」にすることもあります。

 

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どのキーでも即座に【Ⅱ-Ⅴ】がわかるようにしておくとコード進行の分析などに非常に役立つので、あらゆるキーでの【Ⅱ-Ⅴ】を少しずつ覚えていきましょう。

 

今回の解説動画はこちら↓