複雑で難しそうなアドリブも、分析してみるといくつかの単純なパーツによってできていることがわかると思います。
今回もアドリブに即戦力となるパーツを12個のキーで弾いて覚えてしまおうと思います。
パーツ自体はとても簡単です。
【ド-レ-ミ-ソ(1)】で紹介したのはこのようなパーツでした。
この【3rd】が「♮ミ」になるものと「♭ミ」になるものの2種類で「△7」「7」「m7」に対応できます。
これまで紹介してきたこの中から今回は「ド-レ-ミ-ソ」と「ド-レ-♭ミ-ソ」をこのように【Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ】に使ってみようと思います。
「Dm7」も「G7」も「C△7」も【Root】からのフレーズではありません。
フレーズを「ド」から並べたものは、それぞれどのコードで使うことになるのか見てみましょう。
【Ⅱ】での「ド-レ-ミ-ソ」は「Am7」で、【Ⅴ】での「ド-レ-♭ミ-ソ」は「F7」、【Ⅰ】での「ド-レ-ミ-ソ」は「F△7」で使うことになります。
では音をひとつずつ分析してみましょう。
「Dm7」のフレーズはドリアンスケールの【3-4-5-7】です。
【Root】がないので少し浮遊感があります。
「G7」のフレーズはコードにたいして【5-6-7-9】となっています。
これはミクソリディアンです。
バッキングのコードはナチュラルテンションを入れましょう。
このフレーズも【Root】と【3rd】が入っていないので浮遊感があります。
「C△7」のフレーズもコードにたいしては【5-6-7-9】となっています。
これもまた【Root】と【3rd】が入っていません。
まとめると・・・
1.【Ⅱ】ではそのコードの【3rd】の音からのメジャーコードにたいする「ド-レ-ミ-ソ」を弾く
2.【Ⅴ】ではそのコードの【5th】の音からのマイナーコードにたいする「ド-レ-♭ミ-ソ」を弾く
3.【Ⅰ】ではそのコードの【5th】の音からのメジャーコードにたいする「ド-レ-ミ-ソ」を弾く
ということになります。
ではキーを変えて【Gm7-C7】でも見てみましょう。
「Gm7」の【3rd】である「♭シ」の音を【Root】とする「B♭」の【1-2-3-5】である「♭シ-ド-レ-ファ」と弾きます。
「C7」では【5th】である「ソ」の音を【Root】とする「Gm」の【1-2-3-5】である「ソ-ラ-♭シ-レ」と弾きます。
「F△7」では【5th】である「ド」の音を【Root】とする「C」の【1-2-3-5】である「ド-レ-ミ-ソ」と弾きます。
これをサークルオブ5thを使って全てのキーで弾いて覚えましょう。
時計回りに【D-G-C-F・・・】と5度下に進んでいきますが、これを【Dm7-G7-C△7】にして、そこから解決した【Ⅰ】である「C△7」から、ルートは同じマイナーコードである「Cm7」を弾き、それを新たな【Ⅱ】と考え、【Cm7-F7-B♭△7】という 【Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ】を作りつなげていきます。
サークルオブ5thを【Dm7-G7】から始まり1周するパターンと【Gm7-C7】から始まり1周するパターンの2種類で12個全ての【Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ】が出てきます。
ではサンプルです。
調号ではなく臨時記号で記譜してあります。
EX.1
カラオケ音源↓
MIDIデータ↓
EX.2
カラオケ音源↓
MIDIデータ↓
【Ⅱ】には【Root】が含まれていませんし、【Ⅴ】と【Ⅰ】は【Root】も【3rd】も含まれていないので、けっこう面白いフレーズになります。
ぜひいろんな音からの「ドレミソ」と合わせて使ってみてください!
今回の解説動画はこちら↓