楽器にはそれぞれ特徴的な音色があります。
倍音構成などによって音色が決まるわけですが、その中でも特にアタックが大事だという話をしてみます。
特に減衰系の楽器、例えばピアノやギターなどは特に「その音色のほとんどはアタックで決まる」と言ってもいいでしょう。
例えばこの音を聴いてみてください。
これでは何の音かよくわかりません。
元はこれです↓
このピアノの音のアタックを削って、Fade Inさせたものがさっきの音色です。
ピアノの音色は、アタックがなければほぼピアノとは認識できません。
いろんな音色を比べてみましょう。
と言ってももちろん生録音ではなくサンプル音源によるものです。
わかりますか?
答えはこれです↓
フォークギターの音色です。
ではこれはどうでしょう。
さきほどよりは少し丸みのある音です。
ガットギターの音でした。
ちょっと金属的な音がしています。
ではこれはどうでしょう。
これも暖かい音がしています。
これはローズの音でした。
どれもアタックがないと、なかなか特定するのは難しいですね。
逆に言うと、アタックさえあればスタッカートのように非常に短い音色でも、何の楽器かすぐわかるということです。
では減衰系ではない音ではどうでしょう。
なんとなく管楽器というのはわかりますね。
これはトランペットです。
やはりアタックがトランペットらしさを出しているのがよくわかります。
これはどうでしょう。
これはアタックがなくてもけっこう独特なのでわかりやすいですね。
これはバイオリンでした。
もともとピアノやギターのようにアタックが強い音色ではないので、あまり変わらないかもしれません。
途中でもう1回アタックがあるのは弓の返しがあるからです。
リアルな音源ほど自動的に弓を返してくれるので、シンセのようにいつまでも音がそのまま延びることはありません。
弦や管は、アタックのあともビブラートをかけたり音量を上下させたりと表情をつけられるので、アタックが聞こえなくても何の楽器かわかりやすいです。
しかし、ピアノやギターなどはアタックが聞こえないと何の楽器かわかりません。
というわけで、音色はアタックがすごく大事だというお話でした。
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