はじめに
歌、ギター、管楽器などでは簡単なベンドですが、ピアノでは物理的に不可能なテクニックです。
しかし、ピアノでもなんとなくベンドっぽく聞かせるテクニックがあるので、簡単に紹介しましょう。
もちろんピッチベンダーがついているキーボードなどは、ピアノの音色にもベンドをかけることが可能ですが、それではちょっとリアル感に欠けてしまいます。
ではちょっと聞いてみてください。
このような感じです。
もちろんいわゆるベンドとは少し違いますが、なんとなくそれっぽく聞こえるのではないでしょうか。
これはブルースピアノやジャズピアノではたまに使われるテクニックです。
このように短前打音、いわゆる装飾音と比べると違いがわかるのではないでしょうか。
※短前打音の動画はこちらを参考にしてください
弾き方
では弾き方を説明しましょう。
少し見にくい譜面になってしまうのですが、「ミ」が全音符、「#レ」が8分音符になっています。
8分休符と付点4分休符は「#レ」についている休符です。
簡単に説明すると、「ミ」と「#レ」の鍵盤を同時に弾き、「ミ」を押さえたままで「#レ」だけを離すということになります。
言葉で説明すると少しややこしいですが、弾いてみるとそんなに難しくはないと思います。
上からもアプローチすることができます。
この場合は「ミ」と「ファ」を同時に弾き、先に「ファ」の鍵盤を離し、「ミ」だけを残すということになります。
ニュアンスの出し方
「#レ」を離すタイミングによってニュアンスが変わってきます。
譜面としては間違っているのですが、見にくくなってしまうので休符は消してみました。
左から順に「#レ」を離すタイミングが遅くなっていきます。
これはテンポや曲調によっても変わるので、結局は自分の好みで・・・ということになります。
応用編
いままでは半音でやっていたのですが、もう少し間隔を広くしてみましょう。
これは全音にしたパターンです。
感じ方は人それぞれですが、このぐらいならまだちょっとベンドっぽく聞こえるような気がします。
これは1音半の間隔です。
ちょっと無理があるかもしれません。
すごく見にくい譜面になってしまったのですが、これならどうでしょう。
「#シ(ド)」「#ド」「レ」「♭ミ」を同時に押さえ、下から順番に離していってみました。
こんな弾き方はあまり耳にしませんが、そもそも今回紹介しているものはクラシックで勉強するような正式なピアノのテクニックではないので、自分なりにいろいろ試してみいるといいと思います。
フレーズに使ってみる
では実際にフレーズに使ってみましょう。
ちょっと大げさに使ってみました。
in tempoでやるのはけっこう難しいかもしれません。
2小節め4拍ウラの「シ」と7小節め4拍ウラの「#ファ」は半音上からアプローチしています。
3小節4拍ウラの「ミ」には全音下からアプローチしています。
他は全て半音下からのアプローチです。
他の鍵盤楽器に使ってみる
ここまでピアノでやってきましたが、もちろん他の鍵盤楽器にも使えます。
エレピに使ってみました。
これはオルガンに使ってみた例です。
これもやはり、短前打音とはまた少し違ったニュアンスが出ていると思います。
さいごに
今回は、ベンドが使えない鍵盤楽器で少しでもベンドっぽく聞かせるためのテクニックを紹介してみました。
他にもいろいろな可能性があると思いますので、ぜひ自分なりに工夫して新しい弾き方を発見してみてください。
今回の解説動画はこちら↓
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