今回は実際に素晴らしいピアニスト達が弾いた「はったり」と言えそうなフレーズを集めてみました。
【Part1】【Part2】と違って、かなりマニアックなフレーズが多めになっています。
※「はったり」テクニック【Part1】【Part2】はこちらです。
鍵盤を弾くのがあまり得意でない人やDTMでのピアノを生っぽく聴かせたい人にもおすすめです♪
ここでいう「はったり」とは、派手で難しく聞こえるわりに弾くのはそれほど難しくはないという意味です。
リストやショパンなどのように派手に聞こえて、しかも弾くのも難しいというようなものを「はったり」と言ってはいけません。
ではひとつずつ見ていきましょう。
Kenny Kirkland
このフレーズはクラシックなどでもよく使われます。
右手でオクターブを弾き、その1オクターブ下を次は左手で弾きます。
右手の下の音と左手の上の音が同じなので、左手を弾く前に右手は素早く逃げなければいけません。
Kenny Kirklandは「Eマイナーペンタトニック」で使っていますが、ようするに1つの音を2オクターブにしただけなので、どんなフレーズにも応用できます。
「Am」ワンコードのフレーズです。
クラシックっぽいフレーズに使えばいかにもそれっぽくなるテクニックですが、このようにブルーノートが入ったようなフレーズに使っても面白いと思います。
Gonzalo Rubalcaba
先ほどのKenny Kirklandのフレーズを単音にしたようなフレーズです。
右手でオクターブを上から弾いたあと、下の音を次は左手で弾きます。
単音で弾くと何でもないフレーズが派手に豪華に聞こえてきます。
このようにテンポの遅い曲に使うと、ちょっとしたおどかしになって面白いと思います。
Michel Camilo
次は、先ほどのフレーズの右手をコードにしたようなフレーズです。
右手で「Perfect 4th Build」を弾いたあと、1番下の音からまた完全4度下の音を左手で弾いています。
このように、全ての音が完全4度の間隔になっています。
そしてそのままの間隔を保ったまま、同じリズムで上行しています。
スケールは特定できないような並びですが、そこを自由に変えればとても応用しやすいと思います。
完全4度で4声積んで、トップノートを「Cメジャースケール」にするとこのようになります。
そして使われた音を全て並べると、このようになんのスケールにもなりません。
というわけで、このフレーズはわざと調性をなくすような飛び道具として使うほうがいいでしょう。
「Key=Gm」の「D7」に使ってみました。
アボイドノートもたくさんありスケールは特定できませんが、アウトサイドの面白いサウンドが得られます。
Chick Corea
左手で2音弾いたあと、右手で4音弾きます。
それが6連符になっています。
このフレーズは全て「G」のコンディミに含まれる音です。
「G」のコンディミは、「B♭」「D♭」「E」のコンディミとも全く同じ構成音です。
※コンディミの動画はこちら
ということは、このフレーズはそのまま「G7」「B♭7」「D♭7」「E7」に使えるということです。
「Key=D」の【 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ 】です。
今回のフレーズと同じ音型で「A7」に使ってみました。
スケールは「A」のコンディミです。
元のフレーズと同じで左手が黒鍵だけ、右手が白鍵だけなので弾きやすいと思います。
これも元のフレーズと同様、6連符にしましたが、16分音符でもじゅうぶんかっこいいと思います。
さいごに
今回も凄腕ピアニスト達がここぞという時に繰り出す「はったりテクニック」を紹介しました。
とても派手で難しそうに聞こえますが、実際に弾いてみるとそうでもないと思います。
いつでも気軽に使えるようなフレーズではありませんが、ちょっとびっくりさせたいようなときにはとても効果的なのでぜひ使ってみてください。
今回の解説動画はこちら↓
「はったり」テクニック【Part3】はこちら↓
一部を除き、ほとんどこちらのピアノ音源を使用しています。
音がいいわりに動作が軽いので気に入っています。
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