これまで、おすすめのメジャーキーのコード進行13個、マイナーキーのコード進行8個、計21個を紹介しました。
作曲するにあたり1つのコード進行だけでは変化がないため、いくつかのコード進行を組み合わせて1曲の形にするのが一般的です。
そこで今回は、今まで出てきたコード進行を組み合わせて実際に1曲作っていきたいと思います。
初心者でも簡単に作曲できるよう、コード進行の組み合わせやメロディの乗せ方なども実際に作りながら順を追って解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※作曲方法はさまざまありますが、ここでは「コード進行からメロディを作る」というやり方で紹介しています。
前回までの作曲の記事はこちらよりご覧ください↓
(#1〜#5まで順番に読んでいただくとよりわかりやすくなっています。)
これまで紹介したコード進行一覧
#1〜#5の回で紹介したコード進行を一覧にしてみました。
コード進行を組み合わせる際にこちらから選んでみてください。
(わかりやすいように、紹介した記事番号、通し番号を振ってあります。)
(メジャーキー)
①
1【C-F-G-C】
2【C-G-F-C】
②
3【C-Am-F-G】
4【Am-F-G-C】
5【Am-F-C-G】
6【Am-G-F-C】
7【C-G-Am-F】
③
8【C-Am-Dm-G】
9【Am-Dm-G-C】
10【F-G-Em-Am】
11【C-Em-F-Gm】
12【F-Em-Dm-C】
13【C-G-Am-Em-F-C-F-G】
(マイナーキー)
④
14【Am-Dm-Em-Am】
15【Am-Dm-E-Am】
16【Dm-E-Am-Am】
17【Am-G-F-E】
⑤
18【F-G-Am-Am】
19【Am-C-Dm-E】
20【Am-Em-F-C-Dm-Am-Dm-E】
21【Dm-G-C-F-Bmb5-E-Am-Am】
まずは【構成】と【テンポ】を決める
コード進行を決める前に、まずは曲の構成とテンポを決めましょう。
構成を先に決めるのはわかるけれど、「テンポも決めなくてはいけないの?」と思うかもしれませんね。
それには少し理由があります。
テンポによってメロディーのリズムやアレンジも変わってくるため、作ったあとで大幅なテンポ変更は難しいことが多いのです。
例えば、バラードなら16分音符のメロディーも容易に歌えるでしょうが、アップテンポの曲では「口が回らず歌えない!」なんてこともよくあります。
そのため、だいたいのテンポは最初に決めておいた方が良いでしょう。
もちろんあとで微調整はできますが大きくテンポを変えてしまうとメロディーもアレンジもやり直さなければならなくなることもあるので注意しましょう。
今回はよくある一般的な【A-B-サビ】という構成の曲を作ってみましょう。
テンポは120にしてみます。
Aメロのコード進行を決める
さて、それではまず【Aメロのコード進行】を決めてみましょう。
どのコード進行でもOKです。イメージに合うものを1つ選んでみてください。
例として今回は
2【C-G-F-C】
を選びます。
まずはちょっとテンポを落とし気味で弾いてみます。
転回させる
上記のままでは音が飛んで不自然なので転回というものをやってみます。
コードの流れが自然になりましたね。
(以下のBメロ、サビでも転回形で弾いています。)
4小節では短いので【C-G-F-C】を2回繰り返してみましょう。
ここでテンポを最初に決めた120に戻してみます。
後半は違うコード進行にしてみる
これだと変化にとぼしいので、後半4小節は違うコード進行を選んでみます。
6【Am-G-F-C】
を選んでみました。
さっきの【C-G-F-C】と続けて聴いてみましょう。
(転回させています。)
なかなかいい感じですね。
弾き方をアレンジしてみる
弾き方を少しアレンジして4分打ちだけじゃなくいろんなリズムをつけたりさらに転回させたりしてみます。
Aメロはこれで良さそうですね。
Bメロのコード進行を決める
ではBメロのコード進行を決めましょう。
Aメロのように4小節パターンを2つ組み合わせてみることにします。
Aメロはメジャー系だったので、Bメロはマイナー系でいってみましょうか。
9【Am-Dm-G-C】
17【Am-G-F-E】
この2つを組み合わせてみます。
(転回させています。)
自然でいい感じですね。
弾き方をアレンジしてみる
Bメロはちょっと落とし気味に静かな感じにしたいのでアルペジオにしてみましょう。
このようにアルペジオというのは「コードトーンをバラバラに弾く奏法」のことです。
使う音はいままでと同じでコードトーンのみです。
これで【Am-Dm-G-C】【Am-G-F-E】を弾いてみます。
こんな感じになりますね。
ではちょっとAとつなげて弾いてみます。
いい感じにつながっていますね。
サビのコード進行を決める
ではサビのコード進行を決めます。
21【Dm-G-C-F-Bm♭5-E-Am-Am】これでいきましょうか。
変化をつける
進行的にはいいですがAもBも1小節にコードが1つなので、ここは変化をつけるために1小節にコードを2つにしてみましょう。
そうすると長さが半分になり4小節パターンになってしまうので、二回繰り返して8小節にしてみましょう。
なかなか良いですね。
もうちょっと変化をつけて勢いを出すためにシンコペーションを使ってみましょう。
シンコペーションを言葉で説明するのは難しいのですが・・・
わかりやすく言うと、
本来のアクセントとは違うところにアクセントをつけ、リズムのノリを作るという方法を言います。
ポップスなどでは弱拍(ウラ)にアクセントを置いて音をつなげることを指すことが多いです。
ウィキペディアによるとこんな感じです。
シンコペーション(syncopation、切分法)とは、西洋音楽において、拍節の強拍と弱拍のパターンを変えて独特の効果をもたらすことを言う[1]。主に、弱拍の音符を次の小節の強拍の音符とタイで結ぶ、強拍を休止させる、弱拍にアクセントを置く、の3つの方法がある[2]。俗語として「食う」と表現する場合もある[3]。
今回はこのように3拍目にくるコードを8分音符分早めに弾いていきます。
勢いがついてサビっぽくなりましたね。
続けて聴いてみる
では、【A-B-サビ】と続けて聴いてみましょう。
曲らしくなったのではないでしょうか。
では、次回はいよいよこれにメロディーをつけていきます。
実際に弾いているピアノの譜面も載せておきます。
かなりラフに弾いていますが少しでも参考になればと思います。
今回は例としてこれらのコードを組み合わせてみましたが、好きなコード進行を自由に組み合わせて試してみるのもおすすめです。
ぜひ自分のイメージに合う曲を作ってみてくださいね!