わちゃぴの音楽教室

初心者向けの作曲方法を紹介しています♪

3分講座:【2つのコードをおしゃれにつなぐ】パッシングディミニッシュ

f:id:wachapi-music:20200122111906j:plain

今回は「パッシングディミニッシュ」について紹介したいと思います。

「パッシングディミニッシュ」とは、経過和音としてディミニッシュコードを使う方法です。

例えばこのようなコード進行に使ってみましょう。

 

f:id:wachapi-music:20211227102452j:plain

【C△7-Dm7-Em7】とルートが全音で上行しています。

このような進行の時、その間にディミニッシュコードを入れるとルートが半音進行になり、とてもきれいにつながって聞こえます。

 

f:id:wachapi-music:20211229171654p:plain

これが「パッシングディミニッシュ」です。

きれいに進行して聞こえるのには理由があります。

 

f:id:wachapi-music:20211227102628j:plain

まず「Dm7」にもっともきれいに進行するのは「Dm7」にたいするドミナントである「A7」です。

 

f:id:wachapi-music:20211227103745p:plain

この「A7」に【♭9th】を加えると「パッシングディミニッシュ」に使った「C#dim7」が丸ごと入ることになります。

 

f:id:wachapi-music:20211227104111p:plain

「A7」のトライトーンである【3rd】の「#ド」と【7th】の「ソ」が「C#dim」にも入っているので、「A7」の代理コードとして「C#dim7」が使えるということです。

 

同じように「Em7」に解決するドミナントは「B7」です。

 

f:id:wachapi-music:20211227102917j:plain

先ほどと同じように「B7」に【♭9th】を加えます。

 

f:id:wachapi-music:20211227110257p:plain

 

そうすると「D#dim7」が「B7(♭9)」の中に丸ごと含まれます。

 

このように全音で上行するコード進行の間にディミニッシュを挟み込むことによって、とてもなめらかに聞こえるのでぜひ試してみてください。

 

上行に使う場合を解説しましたが、下行するコード進行にも使うことはできます。

 

f:id:wachapi-music:20211227103057j:plain

たとえばこのような進行です。

 

f:id:wachapi-music:20211227104946p:plain

このように【ソ-#ファ-ファ】【ミ-#レ-レ】という二つの半音進行があるので、なめらかには聞こえます。

 

f:id:wachapi-music:20211227103258j:plain

このような曲に使われています。

しかしこれは上行のときのドミナントモーションのように、機能的な進行にはなっていません。

単に「半音進行がなめらかである」といった程度のものです。

というわけで「パッシングディミニッシュ」は上行する進行に使う方が圧倒的に多いと言えます。

とはいえ使ってはいけないわけではないので、上行・下行ともに全音進行するコードの間に使ってみてはいかがでしょう。

 

今回の解説動画はこちら↓