今回はStingの曲についてです。
音楽では「リフ」という言葉がよく使われます。
「リフレイン」の略で、曲の中で繰り返し使われる短いフレーズのようなものです。
ハードロックなどは「ギターリフ」から作られたような曲がたくさんあります。
Deep Purpleの『Smoke On The Water』のイントロなどもそうですし、Beatlesの『Day Tripper』などはイントロのリフが歌の中でもずっと使われています。
Stingにもそのようにリフでできている曲がたくさんあります。
サポートバンドにジャズミュージシャンをたくさん使ったりして難しい曲が多いようなイメージもありますが、実は最初から最後までリフ1つでできているようなシンプルな曲がたくさんあります。
リフだけでできているStingの名曲をいくつか紹介したいと思います。
まずはリフを聞いてみてください。
これは『Englishman In New York』という曲です。
譜面は4小節にしましたが、2小節の繰り返しになっています。
コードは3つしかありません。
このリフがまずイントロに出てきます。
そしてこれがAメロですが、リフはずっと鳴っています。
そしてこれがサビになります。
メロディーは変わりましたがリフは同じです。
このAメロとサビをもう1回くりかえしたあとにリフ以外のパートがありますが、またリフに戻ります。
ほとんどこのリフだけでできているようなシンプルな作りなのに、これほどいい曲になるというのはやはり才能なのでしょう。
もう一つ見てみましょう。
これは『Shape Of My Heart』という曲です。
ギターのおしゃれでかっこいい8小節のリフです。
そしてこのリフのままAメロに入ります。
そしてサビに入ってもリフは変わりません。
このあとこのリフが移調された間奏があり、またAメロに戻ります。
5小節めからはギタリストがわりと自由に遊んだりしているので少しずつ違ったりもしますが、ほぼこのリフだけでできていると言っていいでしょう。
最後にもう一つ見てください。
これは『Fragile』という曲です。
「Key=Em」の4小節のリフです。
そしてこの曲もイントロのリフのままAメロに入ります。
ただ、この曲は今までの例と違ってサビにこのリフは使われていません。
しかし、イントロの印象的なリフのままAメロに入っていくというのは同じです。
Aメロの最後の小節だけは少し違うフレーズになっています。
というわけで今回はStingの曲についての話でした。
Police時代にもリフから作ったであろう曲が多数あります。
Michael JacksonなどもイントロのリフがAメロに入ってもずっと続いている曲がたくさんありますね。
作曲するときに、なにもコード進行にそんなに凝らなくても、そして「Aメロを作ってBメロを作ってサビを作って・・・」などと難しく考えなくても大丈夫です。
1つのリフに違う2つのメロディーをつけてそれをAメロとサビというふうにしても、じゅうぶんいい曲は作れるということがよくわかります。
ぜひリフからの作曲を試してみてはいかがでしょう。
今回の解説動画はこちら↓
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