「ドッペルドミナント」というものを解説しましょう。
ドミナントという言葉から想像できる通り、これはコードの種類のことです。
聞いたことのない人にとってはなんだか難しそうに聞こえますが、意味がわかればなんてことはありません。
はじめに
「ドッペルドミナント」は「ダブルドミナント」とも呼ばれます。
※セカンダリードミナントに関しての動画はこちらを参考にしてください。
では具体的に見ていきましょう。
これは「Key=C」のダイアトニックコードです。
そしてそのダイアトニックにそれぞれ解決するドミナントコードがこれです。
この中の「C△7」に解決している「G7」は「Key=C」における本当のドミナントなので、「プライマリードミナント」と呼ばれます。
それ以外のドミナントコードは「セカンダリードミナント」と呼ばれます。
※ ただし「Bm7(♭5)」に解決する「F#7」はセカンダリードミナントに入れないという考え方が一般的です。
そしてこの中の「G7」に解決する「D7」がドッペルドミナントです。
ドミナントにたいするドミナントなので「ダブルドミナント」とも呼ばれるわけです。
ドッペルドミナントの見つけ方
ただの【 Ⅱ7 】にわざわざ「ドッペルドミナント」などという難しい名前がついているのが理論のややこしいところです。
スケール
では、ドッペルドミナントに使うスケールについて解説しましょう。
スケールはミクソリディアンを使うのが一般的です。
「Key=C」の中にない音は「#ファ」の1音だけなので、歌メロなどにも使いやすいと思います。
ですが、アドリブならオルタードスケールやコンディミを使うのもいいでしょう。
使用例
では、実際の使い方をコード進行の上で見てみましょう。
【 Ⅰ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ 】の【 Ⅱ 】を「Dm7」からドッペルドミナントである【 Ⅱ7 】の「D7」にしてみました。
ちょっとした転調感がハーモニーに変化を与えて、とてもいい感じだと思います。
マイナーキーにも使えます。
「Key=Am」の【Ⅴ】である「E7」が2小節続いているところを【 Ⅱ7 】の「B7」を使ってみました。
さいごに
ドッペルドミナントについて解説しました。
難しい名前がついていますが、ようするに【 Ⅱ7 】のことです。
とてもよく使うコードなのに名前を知らないというのももったいないので、知識として覚えておくといいと思います。
今回の解説動画はこちら↓
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